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今夜の番組チェック

「きみのおかげで人並みに死の恐怖におびえることができた。」
「手牌の組み合わせは星の数ほどあるのに、、」
            「肉眼で見える星の数はたかだか六千個にすぎぬ。文学的感傷に酔うのはやめたまえ。」
    「神はいた、、、この卓上に」
「六十億 だろうが六百億だろうが人は点棒によって破れるのではない」
「それがトーキョーゲーム」

 

竹書房 青山広美 TOKYOGAME全二巻

 私はゲームが好きです。一般的なテレビゲームは小学校のころ世間がファミコンだと騒いでいるころに一人楽しくBANDAIのアルカディアをプレイしていました。そして小学校中学年、数年分のお年玉をはたいて 買ったのはMSXでした。MSX2は中学校になってから買いましたな。思えばこのころからまっとうな遊び街道を歩んでなかったような気がします。

 中学時代はMSXにはまりつつもゲームブックにもはまっていましたな。  高校生になりようやくスーパーファミコンを購入。さぁ、ソフトを買うぞ、と思った矢先に所属していた美術部の先輩ともどもテーブルトークゲームにはまる.ついでにモンスターメーカーにもはまったな
 大学生になり世間でプレイステーションだ、サターンだと騒いでいるころからファミコンソフトをはじめました。いや懐かしいですなぁ。プレイステーションでFF7が出るぞ!と報道されたころ私は徹夜しながらエニックスのジャストブリードにはまっていました。いやぁきつくていいゲームでした。

 ファミコンと継続してメガドライブ関連もあさり始め。それと同時に「遊びの世界の黒船」「日本円強奪ゲーム」と私が名づけた「マジック・ザ・ギャザリング」に泥沼のごとくはまりました。トータルで中古の車くらいなら余裕で買えますな。いやぁ、はまったはまった
   当時値段を考えるのが恐ろしかった友人と私は「プレステ算」というのを考えまして。数十万つぎこんだ、というと怖いから「プレステが5台買える」と言ったら気分的に「あぁ、まだそれくらいか」と思うことができる欺瞞極まりない計算方法。
 が、これも「プレステが10台買えるんじゃないか」と気づいた時点でこの計算方法は急遽取りやめました。さすがに2桁いくと怖い。これ以降「マジックでいくら使ったの?」というのは友人と私の間での禁止事項となりました。

 幸い私はこの悪魔のゲームの誘惑を断ち切ることができましたな。やフオクにはまってしまったため縁が切れたようなものです。まぁ、金儲けほどエキサイティングなゲームはありませんから。

 さて、、、これほどかようなゲーム歴でありながら麻雀はほとんどプレイしていません。基本的に私の脳みその記憶要領はとてもスペックが低いため麻雀のように露骨に記憶力と推理力が要求されるゲームはきついんですよね。  「全部の要素を拾わなきゃいいじゃん」と言えばそれまでですが、いかんせん拾える要素は脳が自動的に全部拾ってしまうのである程度プレイしていると脳みそがオーバーヒートを起こします。

 話が変わりますが、日本の漫画文化というのは世界に誇れる文化であると言えます。絵画の延長戦から始まった海外の漫画文化は写実に走りすぎてしまったため日本ほど表現方法が多彩ではありません。 なにより日本の漫画文化がすごいと言えるのは格闘やヒーローもののみならず、恋愛や料理、音楽、芸術、などさまざまなジャンルを漫画で表現したことだと思います。
 諸外国見て御覧なさい。囲碁を漫画化したり、カードゲームを漫画にしたものなどほとんどありませんよ。

 そんな中でひときわ異彩を放つと思われるのは麻雀漫画のジャンルです。「少年漫画」「少女漫画」「青年漫画」というようなカテゴリーの中にちゃんと「麻雀漫画」というものがあるんですよ.しかも歴史は10年どころではありません。 そんな私が生まれる前からあったと思われる麻雀漫画。いまだにあれだけ描いていてネタが尽きない福本伸行や片山まさゆきもすごい、というか、ほんとに麻雀バカですな、と思わないでも有りません。
 が、いかんせん麻雀が素人の私にはあれらの漫画の面白さの2割もできていないと思われます。これはなかなか悔しいものがあります。
 素直に自分の麻雀知識を高めればいいのですが、そんな時間もありません。となると、「別に麻雀漫画なんて読まなきゃいいじゃん」という話になりますがひねくれものの私は「麻雀知識がなくても読んでいて面白い漫画はないかな」と思っていました。

 ある日ヤフオクにどっぷりと使っていることを知っている友人Kの元に遊びに言ったところ置いてあったのが竹書房 青山広美の「砂漠の勝負師 バード」全2巻でした。これが麻雀漫画雑誌連載でありながらめっぽう面白かった。 やくざの代打ちである通称「蛇」 見た目はただのおやじなのに自動麻雀卓で天和をぶちかますわ、なにげない調子で人を殺すわ。これに対抗する人間として登場するのがラスベガスのトップ魔術師「バード」でした。無論麻雀漫画ですから全2巻のうちの2/3は麻雀シーンです。が、演出やストーリーの運びが非常にうまくできている。
 麻雀漫画と思わせつつも実際は「努力で悪魔的力を手に入れた秀才vs天才でありながら自分の能力を発揮できない非業の天才」の対決漫画といえます。麻雀漫画と言って敬遠していると損をする逸品漫画 これはまだ絶版じゃないので読もうと思えば読めます。

 さぁ、本題に入りましょうか。  その友人Kが言いました。「neviさん、この作者が書いた『TOKYO GAME』という漫画探してくれません?」 同じ作者が書いた漫画か〜面白いの?「とりあえず2chの麻雀漫画スレッドでは話題です」ふむ、面白そうだね、そりゃ、と早速探し探し。そこそこめんどくさかったですが短期間で見つかりました。

 この漫画もものすごかった。
  なんせ舞台がサイバーパンク。荒廃した東京が舞台。この世界ではドラッグハレルヤという薬が絶対の価値を有している。そしてそのドラッグの奪い合いがTOKYOGAMEと呼ばれるもの。ようは麻雀なんだがね。基本は数話完結で強敵を倒していく。無論麻雀で。倒された相手はほとんどが自殺なり死んだり放浪したりします。 麻雀の打ち方ってのはこんなにネタが作れるもんなんだな、ということもさることながらセリフや敵の熱さや濃さも見逃せません。セリフが熱い熱い
 そして青天井ルール(ドラがのったら何も考えずに点数を倍々にしていというドラえもん道具のバイバインのごとき恐怖ルール)により麻雀漫画史上最高の点数だと思われる数十億が見ることができます
 
これくらいで驚いていてはいけない。この程度のネタバレは全然バレにならないほど話は進んでいく。この漫画は麻雀を知らなくても読んでいて本当に面白い、といえる漫画です。
 麻雀という物を軸に各登場人物の信念や想い、苦しみなどをうまく描き出しているマンガだと思います。2巻という巻数もだらだらとせずネタ切れをおこさずキレイに終わった作品だと言えます。
 ストーリーもさることながら、演出技法も麻雀という題材の中でいかに既存の格闘漫画などのようにスピード感や”痛み”などの現実感を出そうか、という試行錯誤が見られてそこらあたりも面白い。  気長に探せば見つかりますので縁があれば一度は手にとって読んどきなさい。
 

 

 あ、でも同じ作者の竹書房「九連宝塔殺人事件」やら小学館「ダイヤモンド」はたいして面白くないのでお勧めできません。
この人ほんとに麻雀漫画以外だめかも。。一応現在連載中のBCスピリッツでの「ガチ」(プロレス漫画)は読んでいます。
  あと、作者青山広美は若者と女の絵が時々異様に崩れます。「誰やねん、この人!」と叫びたくなります。 

 関連リンク
  ・見下げ果てた日々の企て…漫画レビュー内の「砂漠の勝負師バード」紹介
  ・明治大学超科学研究会 …同研究会発行の同人誌「ワー」1号内の「麻雀量子力学 」 TOKYO GAMEを読んだならばこのコンテンツも面白い。
  ・小学館内部の青山広美インタビュー…これは「ダイアモンド」連載時のもの。
  ・ふぬけ共和国マンガつれづれなる漫画感想にて砂漠の勝負師バード